コネクテッドTVとは。広告の出稿先として注目される理由
近年、動画配信サービスの利用率が全世代で増加傾向にあります。
インターネットに接続して動画コンテンツを楽しむ人が増えているなか、企業の広告戦略に活用できる媒体として新たに“コネクテッドTV(CTV)”が注目されています。
企業の広告宣伝担当者のなかには「コネクテッドTVは広告媒体としてなぜ注目されているのか」「広告施策でどのような活用ができるのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、コネクテッドTVの仕組みや広告の出稿先として注目される理由、広告施策での効果的な活用方法について解説します。
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コネクテッドTVとは
コネクテッドTVとは、インターネットに接続して動画配信サービスのコンテンツを視聴できるテレビ端末のことです。インターネットに接続する方法によって、大きく3つに分類されます。
コネクテッドTVの分類
分類 |
インターネットに接続する方法 |
スマートTV |
インターネットに接続する機能が内蔵されたスマートTVを使用する |
ストリーミングデバイスの使用 |
動画配信サービスを視聴するためのストリーミングデバイスをテレビ端末に接続する |
外部機器の使用 |
ブルーレイプレイヤーやゲーム機などのインターネットにつながる外部機器をテレビ端末に接続する |
また、コネクテッドTVと混同されやすい用語に“OTT(Over The Top)”があります。OTTは、インターネットを通じて動画や音楽などのコンテンツが提供されるストリーミングサービスを指します。コネクテッドTVは、OTTを利用する際に用いられるデバイスの一種となります。
コネクテッドTVを活用した広告が注目される理由
コネクテッドTVを活用した広告が注目される理由には、テレビ端末そのものが持つ強みを訴求に生かせることや、マスメディア広告では難しい細かなターゲティングができることなどが考えられます。
➀幅広い層にリーチできる
コネクテッドTVを介した広告配信では、世帯での普及率が96.0%(※)に達しているテレビ端末を用いて幅広い層にリーチすることが可能になります。
また、総務省の『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によると、放送局や放送局以外の事業者が行っている動画配信サービスの利用率は、若年層を中心として特に高くなっています。
動画共有・配信サービスの利用率
画像引用元:総務省『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』
このように自宅のテレビ端末で動画配信サービスを利用する多くの人に広告を露出できるため、テレビ番組を見ない層のリーチを獲得することが可能です。
※2024年3月末における主要耐久消費財の普及率(2人以上の世帯)
出典:総務省『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』/内閣府『消費動向調査(令和6(2024)年9月実施分)調査結果の要点』
②大画面で訴求内容が伝わりやすい
テレビ端末で広告を配信するコネクテッドTVでは、大画面でメッセージや映像を表示できることから、訴求内容が伝わりやすくなります。
手元のスマートフォンやタブレットの画面で動画コンテンツを視聴する場合と比べて広告の視認性が高まりやすく、より多くのオーディエンスから認知を獲得できることが期待されます。
③共視聴により複数人の同時アプローチを行える
テレビ端末は、自宅において家族や友人などと一緒に画面を見る“共視聴”が起こりやすいメディアといえます。
動画コンテンツを視聴している複数人に対して同時にアプローチを行えるため、スマートフォンやタブレットで広告を配信する場合と比べて、効率的にリーチを獲得することが可能です。
④広告の視聴完了率が高くなりやすい
コネクテッドTVで配信する広告は、視聴完了率が高くなりやすい特徴があります。広告の視聴完了率が高くなりやすい理由は、以下のとおりです。
広告の視聴完了率が高くなりやすい理由
- 視聴者がストレスを感じにくい
- 視聴者自身で動画コンテンツを選んで能動視聴される
- ながら聞きによる長時間の視聴が行われやすい など
テレビ画面に表示される広告は、通常の地上波放送で流れるCMに近い視聴環境となるため、視聴者がストレスを感じにくいと考えられます。
また、動画配信サービスのユーザーは、自身が見たい動画コンテンツを積極的に選び能動的に視聴するほか、家事・食事・エクササイズなどのほかの作業をしているときに“ながら視聴”する人もいます。
このような特徴から、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使用する場合と比べて、テレビ端末を利用した動画コンテンツの視聴時間は長くなりやすく広告を最後まで見てもらえる可能性があります。
⑤細かなターゲティングを行える
コネクテッドTVを用いると、テレビ端末でもインターネット広告のように細かなターゲティングを行うことが可能です。
従来のテレビCMは、不特定多数への広告配信によって認知の拡大を図れる強みがある一方、特定の視聴者層を狙って柔軟に配信方法をカスタマイズすることはできませんでした。
コネクテッドTVでは、ユーザーの年齢・性別や視聴する時間帯、コンテンツのジャンルなどの複数のデータに基づいて、パーソナライズ化した広告配信を行うことが可能です。
⑥効果測定がしやすい
コネクテッドTVを活用した広告施策は、データによる効果測定がしやすいことも特徴の一つです。
テレビCMの場合、テレビ放送の視聴率を基に広告の効果を検証します。しかし、「実際に購買行動に移したか」「テレビCM単体でどのような成果を得られたか」などを詳細に把握することは難しいとされていました。
コネクテッドTVでは、テレビ端末経由で配信した広告だけでなく、Webサイトやアプリケーションなどのインターネット広告も含めた横断的な検証を行えるため、施策の改善策につなげられます。
広告の出稿先としてコネクテッドTVを活用する方法
コネクテッドTVでは、広告を配信できるさまざまな出稿先があります。
広告の出稿先
- テレビ局の見逃し配信サービス
- 動画共有・配信プラットフォーム
- 動画ストリーミングサービス など
コネクテッドTVで広告を配信して効率的にリーチを獲得するためには、テレビCMと組み合わせて運用することがポイントです。テレビCMではリーチできない層を狙って動画配信サービスへの広告配信を行うことで、効果の最大化を図れます。
数ある出稿先のなかでも、日本最大級となるテレビ局の見逃し配信サービスに『TVer(ティーバー)』があります。幅広い世代のユーザーに広告を露出できるため、テレビCMと併用したアプローチで相乗効果を狙えます。
まとめ
この記事では、コネクテッドTVについて以下の内容を解説しました。
- コネクテッドTVの概要
- コネクテッドTVを活用した広告が注目される理由
- 広告の出稿先としてコネクテッドTVを活用する方法
動画配信サービスを利用する人が増えるなか、テレビ端末を介してインターネット広告を配信できるコネクテッドTVは、幅広い層へ効率的にリーチできる広告媒体として注目されています。
コネクテッドTVを用いた単体での広告施策ではなく、テレビCMと併せて運用することにより、ターゲットを取りこぼすことなく接点を創出できます。
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