テレビCMとインターネット広告の違いとは。併用して効果の最大化を図るコツ
日本国内で多く使用されている広告手段として、テレビCMとインターネット広告の二つが挙げられます。
従来から主な広告手段として使われてきたテレビCMに加えて、近年ではインターネット広告が広告市場において大きな成長を見せております。
企業の広告宣伝担当者のなかには、「テレビCMとインターネット広告はどのような点が異なるのか」「それぞれの特徴を知りたい」などと気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、テレビCMとインターネット広告について、違いやそれぞれの優れている点、組み合わせる手法を解説します。
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テレビCMとインターネット広告の違い
テレビCMとインターネット広告は、ターゲティングの手法やメッセージの伝達手段、効果測定の方法などが異なります。
テレビCMとインターネット広告の違い
テレビCM |
インターネット広告 |
|
ターゲティング |
時間帯や番組の視聴者層で大まかに行う |
ユーザーの性年齢や興味に合わせてパーソナライズされた広告を表示する |
伝達手段 |
映像と音で深く印象に残す |
テキストや画像、動画などを目的に合わせて選択する |
効果測定 |
個人視聴率、世帯視聴率 など |
広告のクリック数、コンバージョン率 など |
テレビCMが優れている点
テレビCMが優れている点として、信頼性の高さや幅広い世代へのリーチ、印象的なブランディングなどが挙げられます。
信頼性が高い
テレビCMは、インターネット広告を含むそのほかの広告手段と比較して信頼性が高いとされます。
総務省が2022年に行った調査では、メディアとしてのテレビが信頼できると回答された割合は大きなものとなっており、テレビCMも信頼性が高い情報として認識されやすいと考えられます。
各メディアの信頼度
画像引用元:総務省『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』
また、テレビCMは、放映するために表現内容や広告主の業態に関する考査の通過が必要です。そのため、テレビCMとして放映された時点で、情報に一定の信頼性が生まれるといえます。
なお、CM考査についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
出典:総務省『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』
幅広い世代に一斉にリーチできる
テレビCMを出稿すると、幅広い世代へと一斉にリーチできます。
テレビは広く普及していることから、幅広い視聴者へと情報を届けやすいといえます。内閣府が2023年に行った消費動向調査によると、テレビの普及率や保有台数は以下のとおりです。
テレビの普及率・保有台数
2人以上の世帯における普及率 |
100世帯当たりの保有台数 |
95.1% |
204.9台 |
内閣府『消費動向調査(令和5 (2023)年 12月実施分)調査結果の要点』を基に作成
また、テレビCMは放映したチャンネルをつけている視聴者へと一斉にリーチできるため、視聴者が個別に閲覧するインターネット広告よりも伝達速度に優れています。
出典:内閣府『消費動向調査(令和5 (2023)年 12月実施分)調査結果の要点』
印象的なブランディングができる
テレビCMでは、映像と音を活用して印象的なブランディングが行えます。
テレビCMはインターネット広告とは異なり、視聴者が受動的な態度で情報を得ます。そのため、自社を認知していなかったり、興味を抱いていなかったりする層に対しても大画面の映像と音で訴求することで、強い印象を残せると期待できます。
インターネット広告が優れている点
インターネット広告の優れている点としては、ターゲティングやコストの調整を細かに行いやすいことが挙げられます。また、テレビCMと比較して明確な広告効果を測定しやすいことも 特徴です。
細かなターゲティングができる
インターネット広告では、インターネット上におけるターゲットの行動を基に分析を行うことで、細かにパーソナライズされた広告を表示できます。
分析によって確認できるデータの例
- 年代
- 性別
- 地域
- 興味関心 など
テレビCMと比較して、インターネット広告はより狭い範囲に深く訴求しやすいといえます。
コストを調整しやすい
インターネット広告には、広告主側で運用する運用型広告と呼ばれるものがあり、運用方法次第でコストを細かにコントロールできます。
また、自社のオウンドメディアや動画サイト、SNSへの投稿によって広告施策を行うことで、人件費以外の広告費を抑える方法も考えられます。
広告効果を測定しやすい
インターネット広告では、効果測定のためにさまざまな指標が活用できます。
インターネット広告における効果指標の例
- アクセス数
- 離脱率
- クリック数
- コンバージョン率 など
また、これらの指標はリアルタイムで測定して分析を行えることから、広告戦略における迅速な対応につなげられます。
テレビCMとインターネット広告の併用が有効
テレビCMとインターネット広告はどちらか一方に絞って利用するのではなく、組み合わせることで宣伝効果がより期待できます。
テレビCMとインターネット広告を併用するコツ
- テレビCMの素材をインターネット広告で配信して重複接触効果を狙う
- テレビCMからWebに誘導する
- 両方の強みを生かしてターゲット層へのリーチを補完する など
インターネット広告では、動画の素材を活用してさまざまな媒体で広告を出稿することが可能です。テレビCMの素材を、SNSや動画配信サービスなどで配信することで、露出回数が増えて広告の相乗効果が生まれます。
また、テレビCMの終わりにWebへの誘導を行う方法も考えられます。URLを表示したり、検索窓を表示してネット検索を促したりすることでインターネット広告へとつなげられます。
さらに、幅広い層に露出を行えるテレビCMを放送しつつ、インターネット広告で細かなターゲティングによる配信を行うと、ターゲット層とのリーチを補完できるようになります。
まとめ
この記事では、テレビCMとインターネット広告について以下の内容を解説しました。
- テレビCMとインターネット広告の違い
- テレビCMが優れている点
- インターネット広告が優れている点
- テレビCMとインターネット広告を組み合わせる手法
テレビCMとインターネット広告では、ターゲティングの手法やメッセージの伝達手段、効果測定の方法などに違いがあります。
テレビCMは信頼性が高く、幅広い世代に一斉にリーチできることからブランディングに活用しやすい広告手法です。一方、インターネット広告は細かなターゲティングが行えるほか、コストの調整や効果測定が行いやすいことから特定のターゲットへ向けた広告施策を柔軟に行えます。
テレビCMとインターネット広告は、どちらか一方に絞るのではなく、組み合わせることで宣伝効果がより期待できます。
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