広告にはどのような種類がある? 効果的な広告運用を行うポイント
広告は、商品・サービスの情報を消費者に発信して宣伝を行う手法です。企業の販促活動やマーケティング活動ではさまざまな広告が用いられており、認知の拡大、購買行動の促進などにつながる効果が期待できます。
しかし、広告によって出稿する媒体や露出方法などが異なるため、自社の目的・ターゲット層に応じて運用することが重要です。
企業の広告宣伝担当者のなかには「広告にはどのような種類があるのか」「効果を高めるポイントはあるか」など気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、広告の種類と効果的な運用を行うポイントについて解説します。
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広告は大きく3種類に分けられる
商品の宣伝に用いられる広告は、マスメディア広告・インターネット広告・セールスプロモーション(SP)広告の3種類に分類されます。
マスメディア広告
マスメディア広告は、テレビ・新聞・雑誌・ラジオといった4大マスメディアに出稿する広告です。不特定多数の消費者に向けて広告を露出できるため、幅広いターゲット層と効率的に接点を創出しやすくなります。
➀テレビ広告
テレビ広告は、テレビ番組の前後や合間に流れるCM枠に放送する広告です。
テレビメディアの普及率は、2023年3月末時点で95.1%(※)となっており、ほとんどの世帯が保有しています。テレビ広告を出稿することで、多くの視聴者へ一斉に情報を届けられます。
テレビ広告の特徴
- 年齢・世代を問わず幅広い視聴者に広告を露出できる
- 映像・音声を用いて効果的な訴求を行える
- 継続的な情報発信で社名・商品名を覚えてもらいやすい
- メディアとしての信頼度が高い など
テレビ広告の詳細はこちらの記事で解説しています。
※2人以上の世帯でカラーテレビ薄型(液晶・プラズマ等)を保有している割合
出典:内閣府『消費動向調査(令和5(2023)年12月実施分)調査結果の要点』
②新聞広告
新聞広告は、全国紙・地方紙・スポーツ紙・経済紙などに掲載する広告です。媒体の種類によって読者層が異なるため、ターゲット層と親和性の高い新聞を選ぶ必要があります。
新聞広告の特徴
- 新聞を購読している中高年層にアプローチしやすい
- メディアとしての信頼度が高い など
③雑誌広告
雑誌広告は、雑誌の広告枠に掲載する広告です。特定の趣味嗜好を持つ読者層を狙ってアプローチを行えます。
雑誌広告の特徴
- 雑誌のコンセプトに合わせて広告を掲載できる
- 繰り返して読むことで広告の内容を覚えてもらいやすい など
④ラジオ広告
ラジオ広告は、ラジオ番組の合間に放送する音声広告です。車の運転中や作業中など、日常的にラジオを視聴しているリスナー層に対して情報を届けられます。
ラジオ広告の特徴
- 番組や時間帯によって異なるリスナー層を狙ってアプローチできる
- 地域性のある広告は親近感を覚えてもらいやすい など
インターネット広告
インターネット広告は、WebサイトやSNSなどのインターネット上の媒体に配信する広告です。近年、マスメディア広告やセールスプロモーションと比較してインターネット広告の市場規模が拡大しています。
➀ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリケーションなどに設けられた広告枠を購入して配信する広告です。
ディスプレイ広告の特徴
- 画像・動画・テキストの形式で訴求を行える
- アクセス数の多い媒体の広告枠に掲載すると認知の拡大が期待できる
- 潜在層にアプローチを行える など
②動画広告
動画広告は、動画配信サービスやWebサイト、SNSなどに動画形式で配信する視聴型の広告です。動画コンテンツ内で流れる“インストリーム広告”と、バナーやフィードなどの広告枠に配信する“アウトストリーム広告”があります。
動画広告の特徴
- 映像・音声で視覚的かつストーリーのある訴求が行える
- 無形商材でも分かりやすく魅力を伝えられる など
③ネイティブ広告
ネイティブ広告は、Webサイトやアプリケーションのコンテンツに溶け込むような形式で配信する広告です。記事広告とも呼ばれます。
ネイティブ広告の特徴
- 広告色を抑えられるため、ユーザーに違和感やストレスを与えにくい
- 自然な流れでユーザーの行動を促しやすい など
④リスティング広告
リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで入力した特定のキーワードと連動して、検索結果画面に表示される広告です。
リスティング広告の特徴
- 見込み度が高い準顕在層・顕在層を狙って広告を露出できる
- 広告の効果をリアルタイムで確認して出稿の調整を行いやすい など
⑤アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、Webサイトやブログの運営者(アフィリエイトパートナー)に依頼して商品を宣伝してもらう広告です。
アフィリエイト広告の特徴
- 成果報酬の形式で運用できる
- 自社を知らない潜在層の認知を獲得できる など
⑥SNS広告
SNS広告は、SNS上に掲載する広告です。媒体ごとのユーザー層や特性を踏まえて、自社のターゲットを狙ったアプローチを行えます。
SNS広告の特徴
- ユーザーの情報を基に詳細なターゲティングを行える
- 情報の拡散による認知拡大を狙える など
⑦ジオターゲティング広告
ジオターゲティング広告は、スマートフォンの位置情報を基にターゲティングしたユーザーに配信する広告です。
ジオターゲティング広告の特徴
- エリアに特化したアプローチを行える
- 実店舗への集客を促しやすい など
セールスプロモーション広告
セールスプロモーション広告は、消費者の購買意欲を高めて商品の購入を促すための広告を指します。
➀屋外広告・交通広告
屋外広告・交通広告は、建物の外壁や駅構内、電車内などに設置する広告です。看板・ポスター・デジタルサイネージなどの媒体で広告を出稿します。
屋外広告・交通広告の特徴
- 施設利用者やエリアの通行人に幅広く露出できる
- 中長期的に反復して広告を見てもらいやすい など
②同梱・同封広告
同梱・同封広告は、通販の商品やカタログ、会員誌などに同封する広告です。
同梱・同封広告の特徴
- 紙媒体の広告のほか、商品サンプルや試供品を届けられる
- 見込み度の高いターゲット層に訴求できる など
③ポスティング広告
ポスティング広告は、ターゲットの住居・オフィスのポストにチラシやDM(ダイレクトメール)を投函する広告です。
ポスティング広告の特徴
- 直接広告物を届けることにより、手に取ってもらいやすい
- エリアを絞ってアプローチを行える など
④店内広告
店内広告は、店舗の入り口・売り場に設置する広告です。看板やポスター、POP、デジタルサイネージなどを用いて訴求を行うことで、購買行動を後押しできます。
店内広告の特徴
- 店内動線を意識して効果的に広告を掲出できる
- 店舗のキャンペーンやイベントに応じて訴求を行える など
テレビCMと組み合わせた運用が効果的
広告の効果を最大限に高めるには、それぞれの媒体を単体で運用するのではなく、テレビCMと組み合わせることがポイントです。
日本民間放送連盟の『テレビの広告効果に関する研究』 によると、動画広告と比べてテレビCMのほうが認知や購買意欲に効果があることが報告されています。また、テレビCMと動画広告を掛け合わせて運用することにより、同じ投入コストでも広告の接触人数や実際に購買した人数が増えると試算されています。
広告による認知拡大や販売促進につなげるには、媒体ごとの強みを生かしてターゲット層へ効率的に接触することが重要です。
テレビCMと組み合わせた広告運用の例
- テレビCMのコンテンツをSNSや動画広告で配信して接触回数を増やす
- 屋外や公共交通機関に設置されたデジタルサイネージで、テレビCMのコンテンツを配信する など
出典:一般社団法人 日本民間放送連盟『テレビの広告効果に関する研究』
まとめ
この記事では、広告について以下の内容を解説しました。
- 広告の種類
- 広告を効果的に運用するポイント
商品・サービスの宣伝に用いられる広告には、マスメディア広告・インターネット広告・セールスプロモーション広告があり、それぞれ媒体の種類や特徴が異なります。
自社の目的・ターゲット層に合った広告媒体を選定するとともに、テレビCMを掛け合わせて運用することで、より効率的に認知の拡大や購買行動の促進を図れます。
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