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海外における広告市場の今。メディアのトレンドや新たな配信形式とは


近年、広告業界はデジタル技術の進展や動画配信サービスの伸張などを背景に大きな変革がもたらされています。


企業が新たな価値体験を生み出して競争力を強化していくには、海外の広告市場で見られるトレンドや新登場した配信形式などをヒントに、広告戦略をブラッシュアップしていくことが重要です。


この記事では、企業の広告宣伝担当者が押さえておきたい海外の広告市場や注目されているトレンドについて解説します。


INDEX[非表示]

  1. 海外における広告市場の現状
  2. 海外のトレンドをチェック!新たな広告メディアや配信形式について
    1. ➀アメリカのテレビはリニアからCTVへ
    2. ②広告付き動画配信プラットフォーム『FAST』の登場
    3. ③インタラクティブな体験を提供するショッパブル広告の広がり
  3. まとめ


海外における広告市場の現状


総務省の『令和6年版 情報通信白書』によると、世界の広告市場は成長しており、特にデジタル広告への投資が拡大していることが報告されています。


世界の媒体別広告費の推移・予測

世界の媒体別広告費の推移・予測

画像引用元:総務省『令和6年版 情報通信白書


2022年のデジタル広告費は3,909億ドルとなり、総広告費に占める割合は約55.8%となっています。2026年には4,997億ドルに増加して総広告費の約61.1%にまで拡大すると見込まれています。

一方、テレビ広告については安定した市場規模を維持しており、今後も広告業界の主要なメディアとして活用されると考えられています。


出典:総務省『令和6年版 情報通信白書



海外のトレンドをチェック!新たな広告メディアや配信形式について


海外では、消費者に新しい広告体験を提供するトレンドが生み出されています。世界で注目が高まる広告メディアや配信形式は、今後日本にも到来する可能性があります。


➀アメリカのテレビはリニアからCTVへ


アメリカでは、これまで地上波・ケーブル・衛星放送で放映されるリニアテレビが中心となっていましたが、CTV(コネクテッドTV)に切り替わりつつあります。


CTVとは、インターネット回線に接続できるテレビ端末を指します。動画配信ストリーミングサービスや動画共有プラットフォームの利用拡大により、オンラインでテレビを視聴するスタイルへと変化が見られるようになりました。


公正取引委員会の『コネクテッドTV及び動画配信サービス等に関する実態調査報告書』によると、世界におけるCTVの市場規模は2017年の665億から2021年の939億と4年間で約1.4倍に増加しており、今後も市場の拡大が予想されています。


アメリカの広告配信においても、従来のマスメディアを利用するリニア広告からCTVを介したデジタル広告への投資拡大が見られています。


なお、CTVが広告配信メディアとして注目される理由についてはこちらの記事で解説しています。


  コネクテッドTVとは。広告の出稿先として注目される理由 近年、企業の広告戦略に活用できる媒体として新たに“コネクテッドTV(CTV)”が注目されています。この記事では、コネクテッドTVの仕組みや広告の出稿先として注目される理由、広告施策での効果的な活用方法について解説します。 フジテレビ for Business


出典:公正取引委員会『コネクテッドTV及び動画配信サービス等に関する実態調査報告書


②広告付き動画配信プラットフォーム『FAST』の登場


アメリカでは、CTVユーザーを中心に『FAST(Free Ad-supported Streaming TV Services)』と呼ばれる新たな広告付き動画配信プラットフォームが人気を集めており、ユーザー数・チャンネル数がともに拡大しています。


FASTは、テレビ番組を無料で視聴できる広告付きのストリーミングテレビです。代表的な動画配信サービスとは配信形式やユーザー側の視聴方法などが異なります。


代表的な動画配信プラットフォームとの違い


FAST
AVOD※1
SVOD※2
配信形式
ストリーミング配信
ストリーミング配信
ダウンロード配信
ストリーミング配信
ダウンロード配信
料金体系
無料広告型
無料広告型(有料プランもある)
定額サブスクリプション型
コンテンツの選択
不要(チャンネル選択のみ)
必要
必要



FASTは、膨大なコンテンツのなかからユーザーが検索・選択する必要がなく、従来のテレビのように好きなチャンネルを選んで“ながら見”を行えます。新感覚の視聴スタイルに合わせた広告配信により、従来の手軽なテレビ視聴体験を求めるユーザーにリーチできる効果が期待できます。


なお、世界的に信頼のある国際ニュース放送局とされるイギリスのBBSも、FASTチャンネル市場でのシェアを拡大しています。日本においては2024年から先行サービスが開始されています。


※1…AVOD(Advertising Video On Demand)は、広告が掲載される無料の動画配信サービス。

※2…SVOD(Subscription Video On Demand)は、定額で視聴できる動画配信サービス。広告が掲載されるプランもある。


出典:総務省『デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会


③インタラクティブな体験を提供するショッパブル広告の広がり


海外の小売チェーンやECサイトなどにおいて、新たな広告フォーマットとなる“ショッパブル広告”の導入が広がっています。


ショッパブル広告は、動画配信サービスやSNSのコンテンツ、広告画面などから直接商品を購入できる広告です。


広告を見るだけでなく、ユーザー自身が画面を操作して次のアクションを選択するインタラクティブな要素と購買機能を取り入れることで、シームレスかつ革新的な買い物体験を提供できます。


海外におけるショッパブル広告の事例

業界
ショッパブル広告の事例
小売業界
アメリカの大手スーパーマーケットチェーンと動画配信サービスが提携して、ストリーミング広告内でリモコンから商品を注文できる購買機能を導入
EC業界
アメリカ最大手のECサイトで、自社運営の動画配信サービスでのショッパブル広告を運用
情報通信・サービス業
アメリカのIT大手において、自社運営のSNSでの投稿で商品にタグを付けたショッピング機能を提供



「今見ているものが欲しい」というユーザーのニーズに対応して、購買意欲を逃すことなく購入を後押しできるため、従来の広告配信と比べてコンバージョンを獲得できる可能性が高くなると期待されています。



まとめ


この記事では、海外の広告市場について以下の内容を解説しました。


  • 海外における広告市場の現状
  • 海外の広告トレンド


海外ではデジタル広告への投資が拡大しており、インターネットを通じた広告配信がテレビ広告と並んで主流となっています。


CTVの広がりをはじめ、従来のテレビのような視聴体験ができる『FAST』の登場、ユーザーに魅力的な買い物体験を創出するショッパブル広告などのトレンドは、日本の広告市場でも注目され始めています。


今後の広告戦略を立てる際は、マスメディアだけでなくCTVや動画配信サービスのユーザーにリーチできるメディア・配信方法を選ぶことがポイントといえます。


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